辞書で“根性”を英語に訳すと“ガッツ(guts)”とあります。でも、アメリカで生活してきた私の感覚では、日本人の“根性”と欧米人の“ガッツ(guts)”は全く別物です。
日本で根性というと、
“耐える”とか“我慢する”というニュアンスを感じませんか?
学生時代に野球やアメリカンフットボールをしていた私は、
「根性でやれ!」
「根性を見せろ!」
という言葉をウンザリするほど耳にしました。
日本では“根性”とは、
外からの圧力に耐えること、
我慢することです。
それに対して、
欧米人の“ガッツ(guts)”は
内から湧き上がってくるもの。
自発的、能動的なあり方をさします。
(アメリカ人は、笑っちゃうくらい苦しいことに耐えません^^;)
日本語の辞書を見ると“根性”とは
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とあります。
“根性”を
日本のように、外からの圧力(ストレス)に対して我慢するために使うのか、
欧米のように、内から湧き上がってくるものとして使うのか、
このチカラの根本的な違いを、
つい先日、世界中の人が目撃しました。
それは、サッカーW杯決勝リーグ1回戦の日本対ベルギー戦。
2対2で迎えた後半のアディショナルタイム。誰もが延長戦かなと思っていたその時、ベルギーの電光石火のカウンターで3点目、決勝点が美事に決まりました。試合間隔が短く激闘が続くワールドカップで、両チームとも疲労が蓄積して動けなくなってきていた時間帯。
このシーンはコチラ
本田選手が蹴ったコーナーキックを、ベルギーのゴールキーパーがボールを確保した瞬間、ベルギーの5人の選手が猛然と日本ゴールに迫り、ボールを鮮やかに繋ぎながら1点をもぎ取りました。腹を空かせた野生動物が、血色を変えて獲物を狩るような迫力。
これこそが本物の“根性・ガッツ(guts)”です。
「走れー!」と外から圧力がかかって苦しさに耐えていたら、あの野生の迫力は出ません。
内から湧き上がってくる衝動的な本能が、あの疲労困憊の局面で、あの爆走するチカラを生むのです。
日本のW杯ベスト8進出という夢が破れた寂しさはありましたが、
スゴイものを見ました。
もちろん、だから日本が悪いとか、欧米はスゴイと言いたいわけではありませんし、そういう思想を持っていません。日本のことも世界のことも、客観的に観察することに価値があると考えています!
地球の潜在能力を350%引き出す
飯田朋秀